【漫画】CLAMP作品と東京タワー『東京BABYLON』
先日初めて東京タワーに行ってきました。
なぜ今更東京タワーに?と思われてしまうかもしれませんが、CLAMPファンにとっては複数の作品の「聖地」なんです!
空き時間に東京タワー散歩
— くまい もとこ (@motorsports0908) 2021年10月1日
真下にくると
高い!デカい!!
こんなところで小学生だったさくらが頑張っていたのかと思うとおれは……←
(詳しくは「カードキャプターさくらクロウカード編」を是非ご覧ください🌸)
いや、マジで✨ pic.twitter.com/msrOKVJYMg
「カードキャプターさくら」の小狼くんの声優さん、くまいもとこさんと同じ角度で撮影✨
聖地巡礼してきたレビューはこちら↓
CLAMP作品には東京タワーが出てくる作品は数多くありますが、作中でも重要な場所としての役割を与えられています。
今回は『東京BABYLON』における「東京タワー」を深掘りしていきたいと思います。
東京BABYLON(とうきょうバビロン)
『東京BABYLON』は、雑誌『サウス』『月刊ウィングス』で1990年から1993年にかけて連載されていました。初期のCLAMP作品となります!
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同じくCLAMP初期の名作『X』に繋がる根強いファンの多い作品だと思います。(筆者もその内の1人です!)
1992年と1994年にはOVA化、1993年には実写ビデオドラマ化され、2022年には待望のアニメ化を予定していましたが、大人の事情でアニメ化は無かったことになってしまいました。。。
しかしアニメ化に向けて初めて『東京BABYLON』を読んでみたい!興味を持った!
と言う方も多いはず。まずはあらすじからご紹介していきます。
あらすじ
主人公は皇 昴流(すめらぎすばる)16歳の陰陽師です。
皇家は日本陰陽師の頂点に立つ一族で、その若き13代目当主が昴です。
少女のような綺麗な顔立ちと優しく繊細な感覚を持つ男の子で、現役高校生ながら、呪いや怨霊に悩む人々からの依頼を受けて陰陽師として仕事をしています。なかなか高校に通う時間が取れず、出席単位ギリギリなのが悩みです。
昴の双子の姉が皇 北都(すめらぎほくと)です。
昴と瓜二つの一卵性双生児の姉であり、弟と同様に陰陽師の修行をしてきましたが術は2、3しか使えません。
2人は京都出身ですが東京のマンションに隣同士で住んでいます。
昴とは正反対のハイテンションで明るいお姉さんで、とってもおしゃれさんでもあります。
昴のお洋服も毎回北都がコーディネートするほど。
東京BABYLONではとっても可愛い北都と昴の衣装も注目したいポイントです。
そして忘れてはいけないのが、昴と北都の行く先に必ずと入って良いほど現れる謎の美青年、桜塚 星史郎(さくらづかせいしろう)です。
新宿で病院を経営する獣医師ですが、北都と昴とはとても仲が良く、特に昴に対しては愛の告白とも取れる言動を繰り返し、読者をドキドキさせてくれます。笑
しかし、その正体は陰陽術を用いて暗殺を生業とする一族、「桜塚護(さくらづかもり)」の跡取り。
相容れないはずの昴に近づくのには理由があって、、?!
東京を舞台に繰り広げられる陰陽師の戦い。オカルト好きはもちろん、当時の社会問題にも切り込んだ、いろんな角度から楽しめる名作です。
『東京BABYLON』というタイトル
CLAMP作品の中で、いちばん東京タワーを象徴的に描いているのは『東京BABYLON』ではないでしょうか。
そもそも、この『東京BABYLON』というタイトルにはどう言った意味があるのか考えてみたいと思います。
「バビロン」という言葉は、古代メソポタミアの巨大都市「バビロニア」が語源と思われます。(単行本1巻に「神の怒りに沈む都市」として「バビロン」の解説も載っていますね。)
この「バビロン」という都市名ですが、現代では賑やかで多様な都市を意味する言葉としても使われることがあるようです。
また、古代メソポタミアの「バビロン」という都市は、聖書でも有名な「バベルの塔」があった場所とも考えられています。
バベルの塔の逸話はご存知の方も多いのではないでしょうか。
旧約聖書の創世記11章では、人々がバビロンに天に届くほどの高さのある「バベルの塔」を建設しようとしたところ、神の怒りを買っていまい、神は人々の言葉を混乱させて、同じ言語でお互いを理解できないようにし、人類を地球全体に散らばらせることで、塔の建設を中止させた。というお話です。
多種多様な人種が集まる東京に建てられた「東京タワー」は、現代のバベルの塔と言っても良いでしょう。
旧約聖書では、神の怒りによって「バベルの塔」の建設は中止となってしまいましたが、東京という現代の「バビロン」に建てられた「東京タワー」に、果たして神の怒りはどのような厄災を呼ぶのでしょうか・・。
憧れの地としての「東京タワー」
『東京BABYLON』の描かれた1990年代初頭は、まだバブルの好景気が残り、2000年代を目前に「ノストラダムスの大予言」などを代表としたオカルトブームが到来した時代でもあります。
そんな中、2012年に東京スカイツリーが完成するまでの実に50年近くもの間、日本で一番高い建物は東京タワーでした。
筆者もそうですが、地方出身者から見た東京の観光地といえば東京タワー。東京に住んだら、一度は行ってみたいと思った人も多かったはずです。
『東京BABYLON』の作中で、女優を目指して上京した女性(美空ひばりの本名と同じ「加藤かずえ」というキャラクーでした)の霊を除霊するというエピソードがありましたが、このエピソードの中で、地方から上京し、夢に敗れて自死してしまった女性の強い思いの残る場所として「東京タワー」が登場します。
東京に訪れる人々の夢や憧れの象徴であるともに、未練や怨念などの負の感情も集まりやすい場所である。そしてそのプラスとマイナスの感情が東京という現代の「バビロン」に集まってしまうことを、もはや誰も止めることはできません。
神が人々の言葉を混乱させるまでもなく、滅びに向かって他用性を受け入れ続ける都市。
これこそが作中でも星史郎の言っていた「この地球でただ一つ、滅びへの道を楽しんでいる都市」という意味ではないでしょうか。
まとめ
いかがでしょうか。今回は『東京BABYLON』で描かれる「東京タワー」についてまとめてみました。
CLAMP作品ではこの他にも東京タワーが数多く登場します!
また次の機会に語りたいと思います♪
最後までお読みいただきありがとうございました。
気になった方は、『東京BABYLON』のコミックスもぜひチェックしてみてくださいね!
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